シムラ病院は 外科、整形外科分野で広島の救急医療を支えます

 

 

 

 

 


 

 

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骨粗鬆症

  骨粗鬆症(骨粗鬆症に伴う高齢者の骨折)

1.症  状
 尻餅や転倒など軽微な外傷で腰痛や股関節痛などがおこり動けなくなります。また重度の骨粗鬆症では特にはっきりした原因もなく、腰痛や股関節痛のために体動が困難になります。骨折の好発部位は脊椎圧迫骨折(図11)、大腿骨頸部骨折(図12)、橈骨遠位端骨折(図13)などです。

 

(図11)背骨の圧迫骨折

 

(図12)大腿骨の頚部骨折

 

(図13)手首の骨折

 

 

2.検  査
1)MRI検査;
   強度の骨粗鬆症に由来する骨折は転位が少ないため、新鮮骨折の診断にはMRI検査が
   大変有用です。特に脊椎に既に変形のある老人の脊椎新鮮骨折の診断にはMRI検査が
   不可欠です。
 
2)エックス線検査;
   転位のある大腿骨頸部骨折、橈骨遠位端骨折などや他の椎体に変形が無い脊椎椎体骨
   折は診断可能です。
 
3)骨塩定量検査;
   骨粗鬆症の程度がわかります。
 
4)血液検査;
   骨粗鬆症に伴う骨吸収のマーカーの変動を見ます。

 

3.治療および病気について
 骨折がおこった場合には骨折に対する治療が必要です。大切なのは骨折をおこさないことです。それには骨粗鬆症にならないための日常生活の注意が必要です。もし骨粗鬆症になった場合には長期的な薬物療法も必要になります
 骨粗鬆症の予防には若い頃からの食生活や運動が大切です。女性の場合生理が終われば、急速に骨粗鬆症化がおこります。婦人科の病気や手術などで生理が早く終わった場合には早めの骨粗鬆症対策と骨塩定量検査が必要です。食事はカルシウムを充分に接取すること、酒・煙草を控えること。運動や日光浴をすることなどが重要となります。骨粗鬆症と診断されたら、お近くの整形外科で骨粗鬆症の治療を受けて下さい。
 大腿骨頸部骨折や脊椎圧迫骨折など骨粗鬆症の骨折で最も厄介なことは、転倒や外傷のエピソードがなくても現実に骨折がおこり得ることです。また不全骨折(折れかかった状態)などのように初回の診察で骨折を否定された後に徐々に疼痛が酷くなり、自力で動けなくなった場合には、既に初診で異常なしと診断されているために、加齢の所為と自己判断されることです。初回の診察後も症状が続くようであれば、ぜひもう一度整形外科を再診されることをお勧めします。
 骨粗鬆症に伴う脊椎の圧迫骨折の場合は、体幹ギプス固定はせいぜい2週間程度で、あとは硬性の脊椎装具をして、できるだけ疼痛のない範囲で活動的な生活を送ることが重要です。長期臥床をすれば脊椎のさらなる骨粗鬆症化や骨折部の圧潰吸収(変形)をきたします。
 骨粗鬆症にともなう大腿骨頸部骨折では手術が基本的な治療となります。

 

4.薬剤について
 骨粗鬆症の薬物治療は近年充実してきました。ビスホスフォネート製剤や女性ホルモンの受容体に作用して骨粗鬆症にのみ効くラロキシフェンがあります。またビタミンKやDの補充療法も有効です。