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BKP治療法

専門外来
BKP治療法(脊椎圧迫骨折に対するバルーン椎体形成術)

■ BKP治療法とは

骨粗鬆症などによっておきた背骨の圧迫骨折による腰背部痛を改善させる『経皮的バルーン椎体形成術(BKP)』が2011年1月から保険適応となりました。

 骨折した椎体の中で風船を膨らませることにより潰れた椎体を整復し、セメントを注入して固定する手術です。

この治療法は、特別な研鑽を積んだ脊椎専門医だけが実施することができます。

手術は全身麻酔で行います。所要時間は約20分です。

背中に5mmほどの小さな傷が2個できますが、大きな傷は残りません。

術後の経過が良ければ手術の翌日から歩行を開始し、翌日に歩いて帰ることができます。

 

■ 治療による効果

この治療により、圧迫骨折による痛みが改善します。

後弯変形が改善され、背骨が正常に近い状態に近づくため、次の効果が期待されます。

 ① 痛みによる日常生活動作困難、睡眠障害、うつ状態の改善

 ② 新たな脊椎圧迫骨折の予防

 ③ 腹部臓器の圧迫による食欲不振、逆流性食道炎の改善

 ④ 肺の圧迫による呼吸機能障害の改善

 ⑤ バランス感覚の低下による転倒の予防

 ⑥ 寝たきりの予防や死亡率の低下

 

■ 治療対象者

この治療の対象者は、原発性骨粗鬆症による一椎体の急性期圧迫骨折、もしくは、有痛性の陳旧性圧迫骨折です。

多発性骨髄腫または転移性骨腫瘍による三椎体までの有痛性圧迫骨折で、既存療法に奏功しない、または、奏功しないと考えられる方も対象となります。

骨折した骨の数や形、全身状態によっては治療対象とならない場合もありますので、詳しくは担当医までご相談ください。

 

■ 治療の実際

① 骨折した背骨に、小さな風船のついた手術器具を挿入します。

② 風船を徐々に膨らませて、つぶれた椎体をできるだけ元に近い状態に整復します。

③ 風船で作った空間に、骨セメントを流し込みます。

④ 数分でセメントが固まります。

 

 

 

 

■ 担当医師
 

シムラ病院 整形外科 院長代理  村田 英明 医師

 

 認定資格:医学博士

      日本整形外科学会専門医

      日本整形外科学会脊椎脊髄病医

      日本脊椎脊髄病学会脊髄病外科指導医

      日本リウマチ学会リウマチ専門医

 

■ お問い合わせ

シムラ病院 TEL:082−294−5151

担当:整形外科外来 もしくは 腰痛脊椎専門外来(毎週木曜日)