MRI検査
MRI検査は、強力な磁石でできた筒の中で、電波と磁石の力を利用して人体の内部を画像化する、放射線被ばくのない検査方法です。大きな音のする中で検査を行います。
全身の臓器をいろいろな方向の断面で観察することが可能で、神経や血管、靱帯など微細な組織の描出にも優れており、色々な病気の早期発見、診断に有効な検査です。
また、造影剤を使わずに、頭・頸部血管をはじめ全身の血管の検査を行うことができることも特徴のひとつです。
当院では、1.5Tの装置を用いて検査を行います。
MRI検査では検査する部位に"コイル"と呼ばれる装置を装着します。
その形には、背面に敷くタイプのものから、ぐるりと巻き込む形のものなどがあり、検査する部位に合わせて選択し装着します。
コイルを装着した時にその体位を長時間保持し続けることが難しいと感じた場合、遠慮なくお伝えください。検査は20〜40分程度かかるため、装着方法を工夫し、できる限り苦痛の少ない検査を行います。
検査中は大きな音がしますので、ヘッドフォンをつけて検査を行います。
また、検査中は連絡用のブザーをお渡しし、マイクで会話もできる環境を準備しています。
MRI検査でも、CT検査と同様に造影剤を用いる検査があります。
【単純検査】:お薬を使用せず撮影する検査方法です。
【造影検査】:造影剤というお薬を静脈注射して行う検査です。造影剤を使用することで、より病変や状態が詳しく描出できると判断されるときに行います。
※ 造影剤を使用すると得られる情報がとても多くなりますが、患者さんの状態によっては造影剤を使用出来ない場合もあります。
※ CT検査では精密検査の多くに造影剤を用いますが、MRI検査では精密検査において造影検査を必要としないケースもあります。
MRI検査では強力な磁場と電波を用いるため、検査室内に持ち込める物品にたくさんの制限があります。
検査前には磁性体と思われるものを外したり着替えていただくことがあります。必要によりお化粧を落として頂くこともあります。
また事前にいろいろお尋ねしたり、指示をすることもありますが、いずれも安全に検査を行うために大切なことなのでご協力をお願いします。
検査やその準備に関して不明に思う点などあれば、担当する医師、技師まで遠慮なくご質問ください。
痛みなどで思うように動けない場合や、検査に不安がある場合なども、できる限りサポートさせていただきますので、遠慮無くお申し出ください。また、妊娠の可能性がある場合は、必ずお伝えください。