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院外講演会活動リポート16

院外講演活動リポート16   

 
 シムラ病院では、整形外科疾患について正しく理解し、治療の参考にしていただくため
 に、一般の方々を対象とした市民講座を定期的に開催したいと考えています。

 解剖から治療方針、ご家庭でできる運動についてなど、整形外科専門医がわかりやすく

 解説していきます。


 

2017 年 10 月 27 日(土)吉島公民館(広島市中区)
   「生涯自分の足で歩くために

 

平成291027日(金)吉島公民館において、当院院長代理 村田英明医師が講師として、吉島公民館主催の講演会「生涯自分の足で歩くために」の演題で講演をさせて頂きました。本日は男性4名、女性36名にお集り頂き、中には90歳代の方もおられました。
 
今回の講演会は変形性膝関節症、変形性股関節症の治療方法からご家庭でできるエクササイズについて、分かりやすく解説させていただきました。受講できなかった皆さまへ内容の一部をご紹介いたします。
村田医師は、先ず、膝関節の構造を示し機能解剖を説明しました。そして、関節内の痛みは、軟骨、骨、靭帯、半月板の損傷が原因で起こり、保存的治療は大腿四頭筋の筋力訓練、ヒアルロン酸関節腔内注射、薬物療法などがあると説明しました。軟骨がすり減ったり、骨の変形が生じたりする変形性膝関節症の治療には人工膝関節置換術が成績良好であると映像を用いて紹介し、手術前に一人では立てなかった方が、手術後には一人で立て、退院後は一人で歩いて外来診察へお越しになった症例を見ていただきました。手術後、真っ直ぐになった下肢を見て、皆さま「わ~、ここまで綺麗になるの?」と、大変驚いておられました。
次に、変形性股関節症は、特に原因なく加齢に伴って発症する一次性変形性股関節症と、生まれつきの股関節脱臼や臼蓋形成不全(股関節の発育が悪い状態)が原因で発症する二次性変形性股関節症があることをお話しました。治療法の一つに人工股関節置換術があり、比較的早期に除痛と社会復帰が見込まれるため50歳以上の重症例に適応します。実際に手術症例をいくつかご覧頂き、皆さまここでも「こんな手術があるの?」と、興味深げな表情が印象的でした。
ここまでは病院での治療をご紹介しましたが、膝や股関節の病気を悪化させないために自宅でできる大腿四頭筋(太もも前面にある筋肉)や腸腰筋の筋力トレーニングについてもレクチャーいたしました。そして、最後に村田医師は、これらのトレーニングを長く続けられるコツをこっそり伝授しました。講演は1時間半の長丁場でしたが、良いお話が聞けたと会場はとても和やかなムードになり終了しました。
今後もシムラ病院は、参加された方々にご満足していただけるような講演を企画し開催させて頂きたいと思います。この度はこのような機会を頂き誠に有難うございました。
 
当院では今後も正しい医療情報提供の為に、講演活動を行って参ります。また、その他の出張講演等もご相談に応じておりますので、シムラ病院 総務課:中川「082-294-5151」までお気軽にお問い合わせください。

 

 

                                            (記:菅原)